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鰹節削り器 鉋の調整の仕方
・鰹節削り器の鉋刃(かんなば)の微調整
鰹節削り器を出荷する時は、ある程度刃は調整してありますが
お客様のお好みにあわせる場合は再度木槌で調整をしていただく必要があります。
刃を出す時は、鉋(カンナ)の後ろの木の部分を、木槌で叩きます。
刃を引っ込める時は、カンナの頭の部分の木↓をこのように叩きます。
ここを↑もっと叩いていくと、刃を抜くことが出来ます。
このとき注意しなければいけないのは、鉋部分の真ん中ばかり叩くと
鉋の刃を取り付けた部分を傷めてしまう可能性があるので、
左右を交互に叩いて調整するとをおすすめします。
もう少し詳しい説明は、調整用木槌のコーナーをご覧ください。
【削り花が粉になる場合】
鰹節の削り始めや、カンナの刃が出すぎていると粉になる場合があります。
途中まで削って、鰹節の削り口が深い飴色をしていれば粉になりにくい鰹節ですが、
霜降りのように白く筋がさしていれば、脂分が多く粉になりやすい鰹節です。 刃は、なるべく薄く出すとうまく削れます。
調整用の専用木槌とその使い方はこちら。
【普段のお手入れ】
鰹節を削ったあとは、鉋(かんな)部分をすぐに乾いたふきんで拭いて、脂分を水分を拭き取ると長く持ちます。 外箱も、こまめに布などで拭いてお手入れをすることをおすすめいたします。
鰹節の保存などについては、 こちら をご覧下さい。
【鰹節削り器のカンナ刃を砥ぐ場合】
かつお節削り器の刃は、包丁よりずっと刃渡りが狭いく曲線部分がないので、その意味では楽に砥げます。 詳しい砥ぎ方は、それぞれの砥石の説明書をご参照ください。
気をつけるのは刃を鉋台に戻す時。 刃を鉋台にはめ込み、鉋台の後ろをたたきながら収めていきます。 刃を出しすぎないことが肝心です。 目安は葉書の厚み一枚分だけ刃を出すことだと言われています。
・砥石について 鉋刃は細かい砥石を使って研ぎます。荒研ぎは#1000仕上げは#6000を使います。 砥石の状態で大事な事は必ず
砥石の平面は平らでなくては成りません。
砥石は、当店では扱ってございませんので、下記画像リンクのお店より直接お取り寄せください。
キング デラックス砥石(#1000)1,355円 (税込) 送料別
キング デラックス仕上げ砥石S-1(#6000)2,814円 (税込) 送料別
【本格的に砥ぎ直しをする場合】
街の金物屋さんやホームセンターでも受け付けてくれるところもございます。
当店にご連絡いただければ、1回1,500円程度で職人が砥ぎ直しいたします。
専門家が砥ぐので抜群の切れ味に仕上がります。
ただし、刃が欠けたりひどくボロボロになったものは砥ぎ直しができませんので、ご了承ください。
砥ぎ直しをされる場合は、手間を省くため直接職人の住所にお送りしていただくこととなります。
送り先の住所は当店にお問い合わせください。送料は実費にてお願いいたします。
下の図は、左側が通常のかんな刃ですが右のように
角度が違って砥がれてしまっていたり、
全体的に砥石が当てられて変形してしまっていると、一から調整しなければならず研ぎ代も高くなるので
通常の研ぎもなるべく専門の刃物屋さんで砥がれることをおすすめいたします。
【鰹節削り器の添え木について】
最近、鰹節が小さくなった時に使う添え木が付いている削り器があります。 いっけん便利なように思えますが、注意しないとこの添え木自体や付属のゴムまで削れてしまって鰹節と見分けがつきにくく、結局最後までは削りきれないのが実情です。 やはり、小さくなった鰹節はタオルやフキンを手に添えて削っていき、最後は布に包んで金槌などで砕いて使うという、昔ながらのやり方をおすすめいたします。 小さくなった時は、鰹節をなるべく刃に対して鈍角に立ててあて、少しづつ削っていくとかなり小さくなるまで削れます。
【高級鰹節削り器の鉋刃 青紙とは】
日立金属の「安来鋼(やすきはがね)」の品番名のうちの一つ(他に白紙、黄紙など)で、加工や製造法が難しく高価だが硬く切れ味が良く長持ちするので、高級刃物や鰹節削り器に使われます。
青紙は1号、2号があり、リン、硫黄のパーセントは白紙と同じレベルだが黄、白紙には含まれないクロム、タングステンが配合されています。
これらの成分には鋼の耐摩耗性などを向上させる効果があり「青紙は刃持ちが良い」「よく切れる」という評価の根拠になっています。
日本の高級鉋で最も多く使用され人気が高い。完全球状化された鋼は安定した切れ味を実現します。
JIS規格に対比させると青紙1号と白紙1号はSK-1、青紙2号と白紙2号はSK-2に相当します。
高い硬度を持つ白紙は、包丁、小刀、鉋、剃刀などに使われ、これに対し、相対的に炭素量の少ない黄紙系は、ハサミ、鋸、農具、たがねなどに使われることが多い。
青紙はタングステンを含む高級鋼で、良質の刃物に使われます。製品価値としては、白紙モノよりも20〜50%高くなるのがふつうです。
白紙、青紙、ともに、仕上がり硬度は、ロックウエル硬度で60以上。
(ロックウエル硬度=先端に半径0.2ミリの丸みをもつダイヤモンドをつけた頂角120度の円錐形の圧子で、鋼材に一定の荷重をかけ、できたへこみの深さによって硬度を表示する。一般にHRCの記号で表示される。)
【安来鋼(やすきはがね)とは】
日立金属株式会社の安来工場で生産された鋼を指します。
安来工場のある鳥根県の出雲地方は、昔から玉鋼の産地として有名でした。
出雲の玉鋼は、きわめて良質で、日本刀を始めとする刃物用の素材として全国に出荷されました。
現在、日立金属株式会社安来工場では、一般の鋼材よりもはるかにシビアーな性能を求められる特殊な鋼材だけを生産しています。
また、、日立金属株式会社の供給する刃物鋼材は、たとえば、カミソリの素材でいえば、全世界で40%を越えるシェアを占めています。
お馴染みのジレット、シック、ウイルキンソンなど、グローバルブランドの刃材はいずれも安来鋼です。
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